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コロポックル

あらすじ

むかしむかし、北海道の深い森の奥、巨大なフキの葉が茂る場所に、「コロポックル」という小さな人たちが住んでいました。彼らはとても恥ずかしがり屋で、決して人前に姿を見せませんが、とても心優しい存在でした。夜になると、彼らは人間の村へやってきて、チセ(家)の窓辺に、山盛りの魚やおいしい山菜をそっと置いていってくれるのです。人間たちは、姿は見えねど、その優しさに感謝し、いつしか「フキの葉の下の人」として、彼らを敬うようになりました。

しかし、ある日、好奇心旺盛な一人の若者が、コロポックルの姿を一目見たいと願うようになります。彼は贈り物が置かれる窓辺に隠れ、深夜、贈り物を届けに現れたコロポックルの手を、突然掴んでしまいました。捕らえられたのは、美しいコロポックルの娘でした。姿を見られたコロポックルたちは、人間に深く失望し、悲しみと怒りとともに、その土地から去ってしまいました。それ以来、コロポックルは二度と人間の前に現れることはなく、森にはただ、巨大なフキの葉だけが寂しく残されたといいます。

回想法・会話のヒント

📖 紙芝居・読み聞かせ原稿

【その一】の絵を見せながら

むかしむかし、北海道の深い森の中に、フキの葉の下に住む小さな、小さな人たちがおりました。彼らの名前は『コロポックル』。
とっても恥ずかしがり屋で、人間に姿を見せることはありません。でも、夜になると、人間のチセ(家)の窓辺に、山盛りの魚や、おいしい山菜を、そっと置いていってくれるのです。
人間たちは、姿の見えない彼らに、とても感謝していました。

【その二】の絵を見せながら

『どんな姿をしているんだろう? 一度だけでいいから、お礼を言いたい。』
人間たちは、コロポックルの姿を見たいと願うようになりました。
ある夜、好奇心旺盛な若者が、チセの窓辺に隠れて待つことにしました。
『今夜こそ、その姿を見てやるぞ。』
月が昇り、森が静まり返った頃……。(間を置く)

【その三】の絵を見せながら

カサリ。窓から小さな手が、魚の入ったカゴを差し入れました。その瞬間です!
『つかまえた!』
若者は、その小さな手をぎゅっと掴みました。『アッ!』驚いたコロポックルが振り返りました。
それは、それは美しい、小さな女性でした。でも、彼女の目は、驚きと、そして深い悲しみで満ちていました。コロポックルは、人に姿を見られることを、何よりも嫌っていたのです。

【その四】の絵を見せながら

コロポックルは悲しげに若者を見つめ、『どうして……、どうしてこのようなことを……。』と、涙を流しながら、若者の手を振り切って、霧の中へ消えていきました。
それ以来、コロポックルは二度と、人間の前に現れることはありませんでした。
森には、ただ巨大なフキの葉が、静かに風に揺れているだけでした。
(静かに)……おしまい。