ナレーション: 昔々、あるところに、お月様のように美しい女の子が生まれました。
ところが、お母さんは病気で亡くなってしまいます。
お母さんは亡くなるとき、「この鉢をかぶっていなさい」と、頭に大きな木の鉢をかぶせました。
すると、不思議なことに、鉢はどうしても取れなくなってしまいました。
ナレーション: 新しいお母さんは、鉢をかぶった女の子を気味悪がり、毎日いじめました。
継母: 「お前なんか、出てお行き! 家の恥だ!」
ナレーション: 鉢かずきは、泣く泣く家を追い出されました。
川に身を投げようとしましたが、鉢がぷかぷかと浮かび、助かりました。
彼女は歩き続け、ある大きなお屋敷で働くことになりました。
ナレーション: お屋敷で働く鉢かずきは、誰よりも一生懸命働き、心優しい娘でした。
屋敷の若君は、彼女の心の美しさに気づき、恋に落ちました。
若君: 「お前を私の妻に迎えたい」。
ナレーション: しかし、周りは「鉢をかぶった娘なんて」と大反対。
若君は、鉢かずき姫と他の娘を「嫁比べ」にかけることになりました。
ナレーション: ついに結婚式の日。
鉢かずきが若君の前に座ったとき、大きな音がして、鉢がパカッと割れました。
中からは、なんと金や銀の宝物が!
(拍手)
ナレーション: そして、その中からは、この世のものとは思えないほど美しい娘が現れました。
お母さんの鉢は、彼女を守っていたのです。
二人は末永く幸せに暮らしました。