養老の滝(ようろうのたき)|あらすじ・読み聞かせ原稿|介護レク

あらすじ

岐阜の山里に住む親孝行な息子は、老いた父の願いを叶えようと、山奥の滝へ水を汲みに向かいます。険しい山道を越えてたどり着いた滝壺で水を汲むと、なんとその水は芳醇な酒に変わっていました。息子はその酒を父に飲ませると、父は大変喜びました。この親孝行の物語はやがて都にも伝わり、元正天皇がこの地を訪れて元号を「養老」と改めたと伝えられています。

回想法・会話のヒント

📖 紙芝居・読み聞かせ原稿

【その一】の絵を見せながら

ある日のこと、年老いた父が薬を飲みたいと嘆いている姿を見て、息子は胸が締め付けられました。「お父さん、良い水を見つけます」。そう誓って、息子はお堂へ向かいました。山道は険しく、足元には苔が生えて滑ります。息子は息を切らしながらでも歩みを進めました。「この滝の水なら、きっと父の病も癒えるはず」。その強い願いが、遠くの山々へと響き渡っていました。

【その二】の絵を見せながら

森の中は静かでしたが、やがて轟音が聞こえてきました。息子が木々の間から顔を覗かせると、そこには大迫力の滝がありました。「これが養老の滝だ」。水しぶきが顔に掛かり、清涼感が走ります。息は切れていましたが、父を思い出すと力が湧いて来ました。「ここで水を汲めば…」。そう考えながら、持参したひょうたんを準備し、滝壺へと足を踏み入れました。

【その三】の絵を見せながら

ひょうたんに清澈な水を入れていると、不思議なことが起こりました。ひょうたんがぬるりとした温もりを帯び、やがて金色に輝き始めたのです。「あれ? 酒の匂い?」。息は詰まります。水が酒に変わったのか、それとも滝の神様がくれた恵みなのか。息子は驚きと喜びで胸がいっぱいになりました。「これは父に飲んでもらおう」。そう確信し、ひょうたんの口をしっかりと蓋で塞ぎました。

【その四】の絵を見せながら

集落に戻ると、父は期待に胸を膨らませて待っていました。「どうぞ、お父さん」。息子が差し出す杯には、琥珀色の酒が注がれていました。父は一口飲み、目を輝かせました。「これは… なんと美味しいことか」。父子の笑顔が交わりました。この出来事はやがて「養老」の元号となり、多くの人々の心に残ることとなったのでした。